あたし、メラハファがほしいな:さばくのくにモーリタニアのおはなし

ケリー・クネイン文 ホダー・ハッダーディ絵 こだまともこ訳
光村教育図書 2014年 小学校低学年から

サハラ砂漠にある国モーリタニアでは、イスラム教の女の人は色とりどりの布メラハファで、頭と体全体を包む風習がある。このメラハファにあこがれる女の子が、とうとうこの布をまとい、その意味を知るまでを描いた心あたたまるお話。家の外側や内側、ミントティーなどの食べ物、ラクダやヤギなどの動物、荷物を頭にのせて運ぶ女性たち、祈るようすなどが、絵と文でていねいに描かれ、人々の暮らしぶりが伝わってくる。モーリタニアの公用語は、アラビア語と3種類のアフリカの言葉とフランス語だが、本文中に出てくるメラハファ、ゼーンなどの言葉は、アラビア語のハッサーニーヤ方言だという。著者は2008年から1年間モーリタニアに暮らしていた。