おおぐいひょうたん:西アフリカの昔話

吉沢葉子再話 斉藤隆夫絵  
福音館書店 こどものとも世界昔ばなしの旅 2005年 幼児から

少女フライラは、おかあさんと畑仕事の帰りに小さなヒョウタンを見つけ、取ってほしいと言うが、おかあさんはもっと大きくなってからと言い聞かせる。家に帰りふくれっ面をしているフライラを見て、おとうさんは取ってやったらいいと言う。翌日ヒョウタンを蔓からもぎ取ると、ころころ転がり、フライラが駆け出すとついてくる。その上、「にくがくいたい」とフライラの足に噛みつき、逃げようとすると次から次へと家畜を食べてしまう……。作物はちゃんと大きく育つまで待たなくてはいけないという教訓を伝える昔話。絵は西アフリカの人々の暮らしや、物語の持つ滑稽な感じを、動きのある画面で効果的に見せている。初版は1999年「こどものとも」。