古代エジプト入門

内田杉彦著  
岩波書店 岩波ジュニア新書 2007年 中学生から

ナイル川の氾濫を活用することから生まれたエジプト文明は、農耕・牧畜の時代を経て、紀元前3000年ごろには統一国家を成立させた。「神」として強大な権力を持つ王が君臨する歴代王朝は、独自の文化を発展させていく。最後のプトレマイオス朝に至るまでの約5500年に及ぶ歴史を、数々の王朝の盛衰をたどりながらコンパクトに解説した本。著者はエジプト学専門の研究者。巻末で、さらに知識を深めたい読者に参考図書を紹介している。簡単な年表付き。必要な写真や地図、図版が挿入されているが、新書なので小さい。中高校生が、しばしば催されるエジプト展やテレビ番組の特集などを見て興味を持ち、歴史を勉強したいというときにすすめたい。