古代アフリカ:400万年前の人類と消えた王国 巨大大陸の謎を追う

ヴィクトリア・シャーロー著 赤尾秀子訳
BL出版 ナショナルジオグラフィック考古学の探検 2013年 小学校高学年から

アフリカ大陸における、考古学的遺跡・遺物の発見の歴史を伝える本。かつてヨーロッパの人から “暗黒の大陸”と呼ばれたアフリカだが、実は人類発祥の地であり、かつては幾つもの王国が栄えていたことが判明した。本書では金銀や宝飾品だけではなく、当時の生活がわかる遺物を重視している。登場する考古学者は20名以上で、テーマも最古の人類化石から、バナナ栽培の歴史、古代の交易、エジプトとヌビアの関係、ジンバブエの石造遺跡、岩絵などと年代も地域も広く、情報量が多い。最後に盗掘などの遺跡破壊対策と、アフリカ出身の考古学者育成の現状についても触れている。