ほーら、これでいい!:リベリア民話

ウォン=ディ・ペイ、マーガレット・H・リッパート再話 ジュリー・パシュキス絵 さくまゆみこ訳
アートン 2006年 小学校低学年から

「むかしむかし、あたまはひとりぽっちでした。」頭と腕と足と胴体は別々で、頭はごろごろ転がって動くしかない。ある日、頭は腕や足や胴体と出会い、「これでどう?」「それとも、こうかな?」と工夫を重ねて、ようやくひとつに。そして木の上のサクランボをとってぱくり……。リベリア北部に暮らすダンの人々が子どもたちに伝えてきた物語で、人間はそれぞれが持ち味を出し、みんなで力を合わせることが大事だと物語っている。著者のペイは語り部の一家に生まれ、昔話の語りを祖母に仕込まれて育った。ガーナの伝統的な旗からインスピレーションを得たという絵も楽しい。豊かでユーモラスなアフリカの文化を感じる絵本。