くいしんぼうシマウマ

ムウェニエ・ハディシ文 アドリエンヌ・ケナウェイ絵 草山万兎訳
西村書店 1988年 幼児から

シマウマの体はなぜしま模様なの? そんな子どもたちの疑問にこたえてくれる、ユーモラスなケニアの昔話。その昔、動物はみんな、うすぼけた情けない色だった。ある嵐の日、ジャングルのまん中に巨大な洞穴が現れ、そこには無数の毛皮の山が。ニュースを聞きつけた動物たちは洞穴に急ぐが、食いしんぼうのシマウマだけは食べることに夢中。シマウマがやっと洞穴に着いたときには……。ケニアをよく知る画家によって描かれた動物たちの表情がなんともおかしく、ラストでは思わずクスリと笑ってしまう。訳者はアフリカで何度も現地調査を行った動物学者で、本の冒頭には動物学的観点から見たこの本の解説がある。