やったねカメレオンくん

ウェニイー・ハディシィ文 エイドリエンヌ・ケナウェイ絵 久山太市訳
評論社 1993年 幼児から

大きくて力の強い動物と、小さくて弱いカメレオンの知恵比べを、動きのあるユーモラスな絵で語る。動物たちの表情が豊かで楽しい。カメレオンはいつもヒョウとワニに意地悪をされるが、どんなに怒っても彼らには通じない。ある日カメレオンはワニとヒョウをだまし、ハタオリドリにつくってもらったロープをそれぞれにかける。そして体の色を巧みに変えて、ワニとヒョウに引っ張りっこをさせてやっつける。著者の表記はムウェニエ・ハディシとする出版社もある。著者はケニア生まれで、ロンドン大学在学中にアフリカの伝承物語の魅力を再発見する。画家はケニアで育ち、著者との動物寓話絵本で評価を得、本作品でケイト・グリナウェイ賞を受賞。