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チョコレートと青い空
堀米薫作 小泉るみ子絵
そうえん社 2011 年 小学校中学年から
小学5年生の周二の家へ、ガーナからの農業研修生エリックがホームステイに訪れる。日本の農業技術への好奇心とガーナへの愛に輝くエリックに惹かれる周二。エリックを通して周二は、カカオ畑で働かされながら貧しくてチョコレートを食べられないガーナの子どもたちの存在を知り、また思いがけず、農業と向き合う父の姿勢や後継者問題に悩む兄の想いを知る。異文化交流によって世界を拡げるにとどまらず、自身の足下みつめ「誇り」を獲得する主人公に寄り添うことで、読者も共に「無関心が最大の敵」であることを学ぶだろう。エリックがとてもチャーミングに描かれており、各国の農業研修生と交流を重ねてきたという著者の実直さが清々しい。
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