砂の上のイルカ

ローレン・セントジョン作 さくまゆみこ訳
あすなろ書房 2013年 小学校高学年から

マーティーンは両親を失いイギリスから南アフリカに来た少女。海洋生物を観察する遠足に参加したが、嵐の夜に船から落ちてしまう。他の6人の生徒とともに漂着したのは、モザンビーク沖の無人島。そこではイルカの生命をおびやかすソナー実験が行われ、金儲けを企む一味が暗躍していた。マーティーンは力を合わせて悪者と戦ううちに、それまで反目していたクラスメートとも心が通う。スリリングな物語展開の中で、主人公の成長だけでなく、野生生物保護、観光開発、大自然の力、科学で解明できない不思議な能力の存在など、多くのテーマが描き出される。『白いキリンを追って』の続編。