アフリカで、バッグの会社はじめました:寄り道多め 仲本千津の進んできた道
江口絵理著
さ・え・ら書房/ 2023年/ ウガンダ/ 小学校高学年から/ 134p
ウガンダのシングルマザーと共に、バッグ工房を立ち上げた日本人女性を取材して書いた本。人の命を救う仕事をしたいと願いながらも、医師になる夢をあきらめ、国連職員を目指し大学院に進学したものの、方向転換してしまう――夢に向かってまっしぐら、とはなかなか進めないなか、社会起業家という仕事に出会い、アフリカの貧困を解消しようと活動を始めるまでが生き生きと描かれる。ウガンダでの女性の立場の大変さを憂いつつ、それでもたくましく生活する姿から知恵や勇気を得て、共により良い社会を目指して活動していくのが素晴らしい。見返しに色鮮やかなアフリカンプリントが使われ、カラー口絵では現地での活動の様子や暮らしぶりをよく伝えている。