チンパンジーキキの冒険旅行
神戸俊平著
講談社 青い鳥文庫 2010年 小学校中学年から
著者は獣医で、野生動物を知るために1972年にコンゴ民主共和国(旧ザイール)に入った。イツゥリの森に住むバンブーテ人から赤ん坊のチンパンジーを預かりキキと名づけ、親子のような生活を半年間送る。入国査証の期限が切れた時、森には戻せなくなっていたキキといっしょに、ケニアまで1600キロの旅に出るが、キキを連れていることで、尋問や検閲を受けるなどの様々なアクシデントが起こる。陽気で人懐こく寂しがりやのキキとの交流が、生き生きと描かれている。『ぼくとキキのアフリカ・サファリ』(1982年 旺文社)を加筆・修正・改題し版元を変えて出版したもの。