ぼくが5歳の子ども兵士だったとき:内戦のコンゴで

ジェシカ・ディー・ハンフリーズ&ミシェル・チクワニネ作 クローディア・ダビラ絵 渋谷弘子訳
汐文社 2015年 小学校高学年から

コンゴで平穏な暮らしをしていた男の子ミシェルは、5歳のとき学校から反政府軍にさらわれ、銃を持たされて人殺しをするように仕向けられる。子どもたちは、麻薬を無理にあたえられ、殺人マシンとして使われる。ある日ミシェルはすきを見て必死で逃げ出して村にもどるが、つらい日々がよみがえり、もう無邪気な子どもにはもどれない。父親は事実を知って事実をみんなに伝えようとし、そのせいで暗殺される。後にカナダに移住したミシェル自身が語るのは苛酷な体験だが、コマ割りの絵で表現されているのでわかりやすい。巻末には子ども兵士についての情報もついている。