野生のゴリラと再会する:二十六年前のわたしを覚えていたタイタスの物語
山極寿一著
くもん出版 2012年 小学校高学年から
28歳の時出会って親密なつき合いをした野生のマウンテンゴリラ・タイタスに、著者は再び会いに行くことにした。それからの26年間にルワンダでは戦争が起こり森は焼き払われた。タイタスはりっぱな群れのリーダーになっているらしいが、著者のことを覚えているだろうか? ゴリラ研究の第一人者が、ルワンダの森でゴリラの群れに加わってゴリラの行動パターンへの理解を深めていった日々、ゴリラと人間の暮らし方の違い、ゴリラの子どもたちのさまざまな遊び、シルバーバックの役割などについて語る。タイタスと再会する場面も興味深い。ノンフィクション作品だが、文章も読みやすく、物語としてもおもしろく読める。