ぼくの村がゾウに襲われるわけ。:野生動物と共存するってどんなこと?
岩井雪乃 著
合同出版 2017年 中学生から
ゾウといえば、アフリカの大草原でゆうゆうと草を食べる姿を思いうかべる。でも、タンザニアのセレンゲティ国立公園の周辺で暮らすイコマ民族の村は、ゾウの群れに襲われ、畑を荒らされて作物も根こそぎ食べられてしまう。なぜこんなことになってしまったのか。
著者は20年にわたるイコマ民族との交流の中で、「野生動物と人間の共存」をテーマに現地調査をし、国立公園や動物保護区ができた歴史的背景も考察している。動物を保護しながら人々の暮らしを守るためには、そしてゾウとの共存をめざすには、どうすればよいのか。毎年タンザニアを訪れ、村の人々との実践を通して共存の方法を探りながら、読者にもできることを呼びかける。