君の話をきかせてアーメル

ニキ・コーンウェル作  渋谷弘子訳 中山成子絵
文研出版 2016年 小学校高学年から

クリストフが難民としてルワンダからイギリスにきて4年経った。中学生になった彼のクラスに、コンゴ民主共和国からアーメルが転校して来た。アーメルは最初からクリストフに反感を持っているようで、ある日、クリストフを突き飛ばし「イニェンジ」と吐き捨てるように言う。それがきっかけでクリストフは、アーメルの行動がツチ人とフツ人の内戦が原因であることを知る。数週間後、大げんかの末にアーメルがケガをしたが、治療をした医師がクリストフの父だったことから、アーメルの誤解や、かたくなな心がほどけていく。「訳者あとがき」でルワンダを巡る歴史的な事情が分かりやすく説明されており、内戦や難民について考えさせられる。『お話きかせてクリストフ』の続編。