『ギゾギゾ!』表紙

ギゾギゾ!:ゾンゴぬまのものがたり

エミリー・ウィリアムソン&ガーナのハッサニヤ・イスラム学校の先生と生徒たち作 さくまゆみこ訳
犀の工房 2023年 小学校低学年から

ガーナの学校で開催された水と環境についてのワークショップと「ゾンゴ物語プロジェクト」から生まれた絵本。昔話の形を借りた動物たちの友情物語で水の大切さを伝える。働き者の漁師カニと薬草に通じた賢いカメに対し、金鉱を経営するクモのギゾギゾは、村の沼に汚水やゴミを垂れ流す。ある日汚染された沼の魚を食べて病気になったクモは、原因を知り、改心して水をきれいにする計画を実行する。著者らは物語を用いて識字の力を高め、子どもたちが地域の歴史や文化を知り、社会の問題を理解し、批判的思考をきたえる活動をしている。植物や食べ物、イラストのアフリカ風模様からも地域性を感じとれる。巻末には、物語製作に関わる子どもたちの写真がある。