キミの一歩 アフリカ:ゾウを食べるにはひと口ずつ
味田村太郎著
あかね書房 2025年 小学校高学年から
アフリカ各国を取材してきたNHK記者が、現地で出会った子どもたちや社会課題に向き合う人々の姿を描いたエッセイ。スラムでチェスに集中する子どもたち、危険な地域で折り紙に夢中になる子どもたち、古着のゴミ問題やライオン保護に取り組む若者、そして虐殺の歴史を持つ国で教育を支援する人々の活動が、生き生きと綴られている。厳しい環境で育った若者が自らの道を切り開き、次世代の子どもたちを支える姿も印象的だ。サブタイトルの「ゾウを食べるにはひと口ずつ」は、困難なことも小さなことから始めれば終わりがくるというアフリカのことわざ。少しずつでも行動することの大切さを伝える一冊。