サバンナのともだち

キャロライン・ピッチャー文 ジャッキー・モリス絵 さくまゆみこ訳
光村教育図書 2002年 小学校低学年から

サバンナの闇のかなたから響く咆哮を聞き、ライオンに会ってみたいと憧れる少年ジョゼフ。お父さんは「まだそのときが来ていない」と言うが、ジョゼフはやがて金色のたてがみをなびかせた太陽のようなライオンと友だちになる。そんなある日、ライオンの子をねらう密猟者が村にやってくる。ライオンの子どもはどうなるのか? 大きく堂々と描かれたライオンが、ジョゼフにとってのライオンの存在感を象徴しているよう。こんなライオンと友だちになれたらすてきだろう、と思わせる。ファンタジーが入りまじる父と子の物語を、東アフリカの人々の暮らしぶりやサバンナの風景や野生動物の様子を伝える大胆な絵とともに、じっくり味わいたい。