いのちの教室:アフリカの大地が教えてくれたこと

ライアル・ワトソン文 キース・ウエスト絵 難波裕子訳
PHP研究所 2009年 小学校高学年から

モザンビーク生まれの著名な博物学者であるライアル・ワトソンが、アフリカで過ごした子ども時代の体験を語った自伝的物語。ズールー族の族長ジャブラから学んだ自然の中で生きるための術、いかなる時にも英知を示してくれた祖母オウマの様々なエピソードやイボイノシシのフーバーとの愛情あふれる交流など、読者も少年ワトソンと共に、アフリカの大地の神秘と鼓動を感じることができるだろう。誇りをもって自らを「アフリカ生まれのアフリカ人」と呼ぶワトソン博士の原点は、アフリカの大自然と共生しながら、何世代にもわたり営んできた農場での暮らしにあることを教えてくれて、興味深い。