ぼくはまほうつかい
マヤ・アンジェロウ文 マーガレット・コートニー=クラーク写真 さくまゆみこ訳
アートン 2006年 小学校低学年から
著名なアフリカ系アメリカ人の女性詩人と、長くアフリカで取材を続ける写真家がコラボレートした美しい写真絵本。ガーナに暮らす少年が、市場や学校、お祭りや彩色された家々などを存分に紹介するという構成になっている。いわゆる写真絵本にありがちな説明的な文章ではなく、詩人は少年になりきって、ガーナの古い言い伝えや学校に通う様子などを、ユーモラスに親しみ深く語っている。目を閉じて心を開けば、どこにだって飛んでいけるよ、とささやく少年の言葉には、どんなに遠く離れていても心が通いあい、人はつながっていけるという詩人の信念がこめられている。巻末にガーナの布ケンテや、金の腰かけの伝説についての説明がある。