風をつかまえたウィリアム
ウィリアム・カムクワンバ&ブライアン・ミーラー文 エリザベス・ズーノン絵 さくまゆみこ訳
さ・え・ら書房 2012 年 小学校低学年から
アフリカで最も貧しい国の一つであるマラウイに暮らす少年が、図書館で出会った1冊の本を読んで、手作りの風力発電機を作り出すまでを描いている。厳しい村の生活を赤茶けた大地で、ウィリアムが独学し、手を動かし、夢をかなえていった姿を力強いコラージュで、表現している。本に出会うこと、学ぶことの意義を深く感じさせる絵本。先に『風をつかまえた少年』が刊行され多くの人に読まれてきたが、絵本にすることで、著者の思いや行動が年少の読者にもわかりやすく伝えられることとなった。巻末にはその後のウィリアムやプロジェクトの現在を記した解説が添えられている。