沖縄の高校教師がJICAの海外青年協力隊員としてタンザニアのザンジバル島に赴任し、仕事のかたわら島の少年・少女たちに野球を教え、野球の普及に取り組んだ２年にわたる奮闘記。数々のエピソードや交流が生き生きと描写されていて、楽しく読める。タンザニアの中でもザンジバルという島の特殊性や、「カクメイジ」と呼ばれ、地元住民の経済的自立を支援する活動を続けている日本人のこと、現地に住んで初めてわかる生活様式や考え方の違いなどの様子が、興味深く描かれている。青年海外協力隊の活動など、読者層となる青少年の興味を引く話も多い。