12月6日、7日に、神保町(東京)のブックハウスカフェで、プロジェクトの20周年記念イベントとして、図書展と講演会、子ども向けのワークショップを開催しました。
図書展では、会員有志によるギャラリートークやインスタライブ、ブックトークを行いました。また、Bセットに入っている貴重な原画や沢田としきさんの布絵や泥染のアフリカ地図も展示しました。
写真右:ギャラリートークの様子
写真:会員有志によるブックトークの様子
6日の夜は、「ケニアの村に図書館をつくる」と題し、福本友美子会員の講演会を開催しました。福本会員はプロジェクトに設立当初から携わっており、その設立の経緯から、エンザロ・ドリームライブラリー開館当初のこと、日本での活動も含めた20年の歩みについて話しました。
20年前、ドリームライブラリー開館のセレモニーへは、南アフリカで開かれていたIBBY世界大会に参加した後、その足でむかったそうです。そのときに、南アフリカで見つけた『ハンダのびっくりプレゼント』(光村教育図書、2006)の原書を読んで聞かせたところ、子どもたちは目を大きく見開いて食い入るように絵本を見ていたといいます。その様子を写真で見せてくれ、福本会員は、それがとても心に残っていると話しました。会場も、『バンダのびっくりプレゼント』の読み聞かせをきいて、子どもたちのよろこびに思いをめぐらせました。開館のセレモニーでの子どもたちが踊る様子を動画で見ることができ、開館当初の現地の臨場感が伝わってきました。
7日は、「どうしてアフリカ?どうして図書館?プロジェクトを続けながら考えたこと」と題し、プロジェクトのさくまゆみこ代表の講演会を開催しました。どのようにしてアフリカと出会ったのか、なぜアフリカに図書館をつくったのかについて、その経緯をさくま代表自身の体験から話しました。20年前、エンザロに図書館をつくることになるまでのさまざまな出会いをうかがい、「だから、人生っておもしろいなと思います」という言葉がすっと心に入ってきました。
途中、ケニアのエンザロ・ドリームライブラリーとオンラインでつなぎ、ライブラリーのピーターさんや何人かの図書館委員の方から一言もらい、図書館内や周囲の様子を画面越しに見せてもらいました。最近、図書館委員に加わってくださった若い男性は、子どもの頃、図書館で本を読んで育ったそうです。これを聞いて、プロジェクトを続けてきたこの20年という歳月に思いを馳せました。
写真:エンザロとの中継の様子
7日の午前中は、子ども向けにお面づくりのワークショップを行いました。細江会員が『かわいいサルマ:アフリカのあかずきんちゃん』(光村教育図書、2008)を読んで聞かせたあと、子どもたちは思い思いにお面をつくりました。
この他に、会場ではプロジェクトのグッズや会員が描いた、あるいは翻訳した本を販売しました。完売する本もいくつもあり、グッズではカーキ色のトートバッグが人気でした。また、今回のイベントを機に、新たに会員になってくださった方もいて、とても嬉しく思いました。
あっという間の2日間でしたが、会員のみなさま、ブックハウスカフェさんのご協力、そして会場に足を運んでくださったみなさま、講演会などイベントに参加くださったみなさまのおかげで、たくさんの方々と一緒にプロジェクトの20年をお祝いすることができました。みなさまにこの場を借りてお礼申し上げます。
これからも、アフリカの子どもたちが本との出会いを通じさまざまな体験をして、たくさんの窓をひらくことができるよう、みなさまのご協力を支えにしながら続けていきたいと思います。